Shopifyの商品バリエーション設計で最初に決めること

商品登録の前に整理したいのは、「購入者が商品ページで選ぶ項目」と「選ばれた組み合わせごとに管理したい内容」です。サイズや色、価格差、在庫差、追加入力を一度に考えず、順番に切り分けていきましょう。

1. なぜ商品登録前にvariant設計を決めるのか

Shopifyのoptionは、購入者が選択できる商品属性です。そのoption valueの組み合わせによってProductVariantが構成されます。したがって、最初の判断は「何を購入者の選択肢にするか」です。

たとえばサイズと色を扱う場合でも、それぞれを選択軸にするかどうかは、販売する商品の実態に照らして事業者が決めます。ここでは特定の構成を正解とせず、実際に販売する組み合わせだけを洗い出してください。

2. 購入者が選ぶ軸を整理する

まず、候補となる属性を次の3種類に分けます。

「サイズ」「色」のような名称だけで判断せず、購入者に何を選んでもらうのかを書き出します。そのうえで、各選択肢の組み合わせについて、実際に販売する予定があるかを確認します。候補を掛け合わせた全組み合わせが、そのまま実際のvariant数になるとは限りません。

ここまでで事業者が決めることは、購入者に提示する選択軸、各軸の値、販売予定の組み合わせです。Shopify上でどう設定するかは、次の上限と利用環境を確認してから判断します。

3. option数とvariant数を確認する

Shopifyでは、1商品に設定できるnative optionは最大3つです。候補の選択軸が3つを超える場合は、どの情報をoptionとして扱うのかを設定前に見直してください。上限の根拠は公式ヘルプの「Adding variants」で確認できます。

1商品につき作成できるvariantは最大2,048です。ただし、候補となる値の単純な掛け算だけで決めず、実際に作成する組み合わせを数えて確認します。この上限はShopify Developer Changelogの「The product variant limit is now 2048 for all merchants」で確認できます。

また、100を超えるvariantでは、一部のthird-party theme、theme app extension、public app、sales channelが対応していない場合があります。該当する設計では、利用予定の環境が対応するかを「Adding variants」と各提供元の情報で確認し、未確認のものは対応済みとみなさないでください。

この段階で事業者が決めるのは、1商品としてまとめる範囲と、実際に作成するvariantの一覧です。公式情報や利用予定の環境で確認するのは、native optionとvariantの上限、そして100を超える場合の対応状況です。

4. 価格と在庫を組み合わせ単位で考える

組み合わせの一覧を作ったら、それぞれについて価格、在庫、配送設定を分けて考える必要があるかを整理します。同じ選択軸でも、管理内容が異なる組み合わせがあれば一覧上で区別しておくと、設定時の確認項目が明確になります。

variantsを持つ商品では、Price・Inventory・Shippingの設定を各variantのvariant details pageで調整します。実際の入力項目と設定方法は、公式ヘルプの「Adding variants」と管理画面で確認してください。

複数の在庫情報を扱う際は、Inventory Bulk Editorで選択したproduct variantのpropertiesを編集でき、location別のinventory quantityも扱えます。どのvariantをどのlocationで管理するかは事業者側で整理し、実際の編集手順は公式ヘルプの「Adjusting inventory quantities in bulk」と管理画面で確認します。

5. variantとは別に受け取る情報を切り分ける

購入者から受け取りたい情報が、すべて商品属性とは限りません。購入者が商品を選ぶための軸なのか、選んだ商品に添えて入力する情報なのかを分けて考えます。

Online Storeのtheme product formでは、custom inputをcart line item propertyとして付与できます。追加入力をvariantとは別に扱う設計を検討する場合は、Shopify Developerのtheme product formに関する「product」ページで仕様を確認してください。

事業者が決めるのは、追加入力として受け取りたい情報と、それを商品属性から分けるかどうかです。具体的な入力欄の実装や利用可否については、使用するthemeと実際の設定環境を確認し、未確認の機能を前提にしないようにします。

6. Shopify設定前の確認リスト

事業者が決めること

公式情報・設定画面で確認すること

設計段階で未確認の項目は、そのまま確認待ちとして残します。購入者が選ぶもの、組み合わせごとに管理するもの、追加入力として受け取るものを分けたうえで、公式ページと実際の設定画面を照合してから商品登録へ進みましょう。